2022.02.08
「International Journal of Cosmetic Science」に論文掲載
「International Journal of Cosmetic Science」 に弊社研究員が執筆したヒト毛髪の成長に対するクレソン抽出物の効果に関する論文が掲載されました。
題名
「Effects of a Watercress Extract Fraction on R-spondin 1-Mediated Growth of Human Hair」
(R-スポンジン1を介したヒト毛髪の成長に対するクレソン抽出物フラクションの効果)
要旨
抜け毛や白髪は老若男女を問わず影響を及ぼし、しばしば心理社会的な問題を引き起こす。DKK1(Dickkopf-1)は、ジヒドロテストステロン(DHT)の分泌に応答して毛乳頭(DP)細胞から分泌される主要な脱毛因子で、男性型脱毛症(AGA)を誘発・促進することが報告されている。また、DKK1 はメラニン生成の強力な抑制因子として働き、毛髪の色と密接な関係があるとされている。R-スポンジン1(RSPO1)は、Wntシグナルの分泌性アゴニストで、DKK1が介在する毛包抑制などのDKK1の作用に拮抗することが知られている。
クレソン抽出物は、DKK1の分泌を抑制し、RSPO1を介してDKK1と拮抗することにより、強い抗アンドロゲン作用を示した。臨床試験では、クレソン抽出物を2%配合したヘアローションは、毛髪の太さと密度を増加させ、脱毛症状を改善することが確認された。
また、DKK1はメラニン生成の抑制因子であることから、クレソン抽出物が白髪への影響を与える可能性も示している。
詳しくは、「International Journal of Cosmetic Science」をご覧ください。