2020年1月に、岐阜県本巣市にある一丸ファルコス本社工場内に新たにFD(フリーズドライ)機が設置され、2021年1月より本格稼働がスタートしました。
FD(フリーズドライ)製法とは
FD(フリーズドライ)は、凍結させた原料を真空状態におき、水分を昇華させ乾燥させる技術です。通常の乾燥では水を蒸発させる過程で、発泡・分離・濃縮・表面の収縮や硬化などの形質変化がおきますが、FD(フリーズドライ)製法では、素材を凍った状態のまま水蒸気(気体)にさせるため、形質の変化はほとんどありません。さらに、低温で乾燥が進行するため成分的な変化も少なく、色・香り・味・栄養価が保持できるのも特徴です。
FD(フリーズドライ)従来機器との違い
新たに導入した弊社のFD(フリーズドライ)機には、乾燥工程管理システムが掲載されています。
乾燥工程管理システムは、乾燥温度・乾燥時間・真空度をプログラミングすることが可能で、原料毎に異なる特性に合わせ、最適なプログラミングを組む事ができます。
また、乾燥対象物の水分量が数値化できるため、乾燥不良の予防と同時に、完全乾燥を確認した製品を仕上がることが可能となり、無駄な乾燥時間を要する必要もなくなりました。
さらに、新たなFD(フリーズドライ)機は、冷却装置に空冷チラーを採用しており、大量の冷却水の使用が削減できます。一度に処理できる生産量も従来機と比較し大幅に増加しています。
【新FD(フリーズドライ)機の生産能力】
・有効棚面積 22㎡
・コールドトラップ 500kg
・乾燥工程管理システム搭載
・真空制御機能搭載
SDGsとの関わり
新たなFD(フリーズドライ)機により、高性能な設備で乾燥工程をおこなうことが可能となりました。この機器はSDGsにおいて、生産現場におけるエネルギー効率の改善から「産業と技術革新の基盤をつくろう」、「安全な水を世界中に」や、持続可能な生産形態の促進による「つくる責任つかう責任」への取組に寄与することになります。