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2025.02.20

「Scientific Reports」に論文掲載。HYBID発現を抑制するカワラヨモギ中の新規化合物 Kawarayomogin I, II

「Scientific Reports」 に当社研究員が執筆した「HYBID発現を抑制し、ヒアルロン酸分解を抑制するカワラヨモギ(ヒアルガード)中の新規化合物 Kawarayomogin I, II」に関する論文が掲載されました。

Scientific Reports volume 15, Article number: 2042 (2025)

【タイトル】

「Artemisia capillaris with two novel active compounds, Kawarayomogin I and II, inhibits HYBID (KIAA1199) expression as well as hyaluronic acid degradation」
(2つの新規活性化合物、カワラヨモギIおよびIIを持つヨモギは、HYBID(KIAA1199)の発現およびヒアルロン酸分解を阻害する)


【要旨】

ヒアルロン酸(HA)は皮膚の細胞外マトリックスの重要な成分であり、その分解はしわの原因となる。ヒアルロン酸の解重合に関与するヒアルロン酸結合タンパク質(HYBID)は、真皮におけるHA分解の主要因である。この研究は、HYBID発現を効果的に抑制し、HAを分解から保護できる天然植物素材を同定することを目的とした。正常ヒト皮膚線維芽細胞(NHDF)におけるヒスタミン誘導性HYBIDのmRNA発現の阻害について、種々の植物抽出物のスクリーニングを行った。HAの分子サイズ分布は、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)で標識した大きなHA(1200-1600 kDa)をNHDF中で一定時間インキュベートした後、培養液中の異なるサイズのFITC標識HAをHPLCで測定することにより評価した。380種の植物エキスの中で、Artemisia capillaris花エキス(ACFE)が、HYBID発現を抑制すると同時にラージHAを分解から保護する最も効果的な薬剤であることがわかった。その後のメカニズム解明研究から、ACFEは特定のmiRNA、miR-486-5pの発現を調節することによりHYBIDの発現をエピジェネティックに制御することが示された。活性化合物探索の結果、ACFE中の1-caffeoyl-3-hydroxybutaneと3-caffeoyl-1-hydroxybutaneが新規化合物として同定され、それぞれKawarayomogin IとKawarayomogin IIと命名した。これは、Artemisia capillarisの2つの新規活性化合物が、HYBIDの発現およびヒアルロン酸の分解を阻害することを示した最初の報告であり、したがって、化粧品への応用が期待される。

 
 

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