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2004.09.24

ニーム葉エキス開発ストーリー

スリランカ生まれの博士が伝えるアーユルヴェーダの生命の木

世界中から素材を調達し、そして世界中の化粧品メーカーに原料を提供する当社は、開発部も国際色も豊かである。
スリランカ出身の開発部スタッフであるアルナシリは、インド伝承医学アーユルヴェーダの哲学とその代表となる植物「ニーム」を化粧品・健康食品業界へと伝えるという大きな役割を担った。その経緯とニームの魅力に迫ってみたい。

 

 

インド人の生活に欠かせない“村の薬局”ニーム

スリランカ出身、インドで学を修めた元獣医アルナシリ イダマルゴダは、社長直々の誘いによって2002年、当社に入社しました。入社後、やはり最初に求められたのは「せっかくアルナさんが入社してくれたんだからさ、インドのすごい植物を紹介しようよ」ということでした。
その時アルナシリがふと思い出したのが、ニームの木。インドやスリランカの家庭で数多く見られる木で、「村の薬局」と呼ばれ、葉は食して感染症予防や生活習慣病予防のため、枝は歯磨きに、種子のオイルは石鹸に、と様々に使える万能の樹として、インド人の生活に欠かせないものです。日本でいうとアロエのような存在といえるでしょうか。
また、インドの正月の食事はニームの葉を黒砂糖で煮たものであり、さらには、インド建国の父・ガンジーは毎日ニームの葉を食べていたといわれ、また、ニームの木の下で会議をしたともいわれています。

 

 

アーユルヴェーダで日本人の美容・健康に貢献

中国由来の漢方医学は、日本人の生活に古くから浸透しているものの、インドの伝承医学アーユルヴェーダは、距離の問題か、言語の問題か、近年まであまり日本で知られていない医学でした。しかし、アーユルヴェーダも古い歴史を持つ医学であり、これが日本に浸透していないのは非常に寂しいと、アルナシリはアーユルヴェーダの普及に意欲を燃やし、科学的な見地から研究を開始しました。
ニームが伝統的に人々の役に立ってきたのは、大きく見ると抗炎症効果によるところが大きいと仮説を立て、この効果を中心に、美容・健康に関する作用を洗い出していきました。そうすると、ヒスタミンの遊離を抑制する作用など様々な抗炎症に関する作用が確認でき、また、メラニンの生成を抑える作用をも発見しました。
また一方では、ニームの葉の抽出物が経口することによって内臓脂肪の蓄積を改善する作用も確認されています。

 

 

人々の幸せを見守るニームの木

ニームが「村の薬局」と呼ばれる所以は、科学的にも確認できました。インドではバス停などで祠のような存在として、ニームが植えられていると言います。こうしてニームはインドの人々の身近に存在し、多様な効果効能で、古くから美容と健康、そして幸せを見守り続けている優しい木であることがわかります。
一丸ファルコスは、生物多様性条約の精神を遵守し、当社ニーム製品原料の輸入に際し、ニーム産地への植樹協力や利益還元を実施するとした契約を締結し、資源国に対する貢献を行っています。また、一方では当社が応援する団体NPO法人日本ニーム協会は、「人間と自然との共生」をテーマとし、ニームの普及を目的に設立され、インドでの井戸掘削の援助や、学校建設などを支援しています。国連大学にて開催された日本ニーム協会と国際連合工業開発機関(UNIDO)の共催のニームセミナーにて当社アルナシリが講演を行うなどの協力を一丸ファルコスは行っています。ニームが遠く離れた人々の心をつなぎ、幸せを分け合う手伝いをしたといえるでしょう。

 

 

 

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