今回は、奥行きのある透明感を肌にもたらすマンダリンオレンジ果皮エキス「マンダリンクリア」が開発されたストーリーと開発者の想いを 開発者の桝谷からご紹介します。
透明感とは何か? 肌の潜在的な美しさを引き出す機能性素材
透明感は、美白やシワ対策などと同様に、美しい肌を保つのに欠かせない要素の一つです。開発者である桝谷は、肌の透明感を生み出すものは何か?透明感の正体について深掘りし、マンダリンオレンジの果皮に肌の透明感を高める作用を見出しました。肌の最外層にある角質細胞の「形」にアプローチすることで肌本来の美しさを最大限に引き出す、マンダリンオレンジ果皮エキスの開発までの道のりをご紹介します。
透明感の正体は光の反射⁉︎
スキンケア分野において、「透明感」は美白やシワ対策などと同様にニーズの高い分野であるものの、その正体については深く知られていないのが現状でした。
透明感は、よく美白と混同されがちですが、「肌が白い=透明感がある」とは言い切れません。透明感に深く関わっているのは「光の反射」です。人間の目は、肌内部からの反射光が多いと「透明感がある」と判断します。よって、皮膚の最外面にある角質細胞の表面が粗く均一になっていないと、内部反射光が少なくなり、肌がくすんで見えてしまうのです。
美白や保湿ではなく「角質細胞の形」に着目した
桝谷は透明感への新たなアプローチとして、メラニンや肌の水分量ではなく「角質細胞の形」に着目しました。
ある日、「透明感がある肌と透明感がない肌の違い」を顕微鏡で観察していた桝谷は、透明感がない肌の角質細胞の表面がデコボコしており、光の反射が少ないことに気づきます。このことから、肌の透明感を高める鍵が「角質細胞の形」にあると考え、それを整える成分を探し始めたのです。
約20種類の柑橘素材から選ばれたマンダリンオレンジ
肌のターンオーバーや、正常な角化細胞の形成には「カスパーゼ-14」と呼ばれる酵素の働きが重要です。カスパーゼ-14には、角質細胞一つ一つにハリを与え、角質細胞の形をきれいに整える働きがあります。
カスパーゼ-14の活性を高める成分を探索する中で、その効果を発揮する成分が柑橘類に多く含まれることに気づいた桝谷は、約20種類の柑橘素材をテストした結果、「マンダリンオレンジ(果皮)」エキスが、最も高いカスパーゼ-14の発現誘導作用を持つことを見出しました。
マンダリンオレンジ果皮エキスには、第2の皮膚バリアである「タイトジャンクション」を強化する作用があることも、一連の研究で明らかになりました。タイトジャンクションの形成が促進されれば、細胞間の結合が強化されて隙間が減り、表面が平らで厚みが均一な角質層の形成につながるのです。
→水色部分が細胞核を、赤紫部分がタイトジャンクションを示しています
さらにヒトモニター試験により、マンダリンオレンジ果皮エキスの塗布によって肌表面の散乱光が減少し、光の透過性が高まることも明らかとなりました。これらのことから、マンダリンオレンジ果皮エキスが角質細胞に対して多角的に作用し、肌の透明感を高めることが証明されたのです。
「意味のあるアップサイクル」で廃棄物を有効活用
弊社のマンダリンオレンジ果皮エキスは、本来捨てられるはずであった果皮を有効活用したアップサイクル素材です。しかし、「いくら廃棄物を活用できるといっても、関わる人々にメリットがなければ意味がない」と桝谷は語ります。
捨てるはずのものがお金になるといっても、出荷量が少なければ加工会社や農家の方たちの人件費が余計にかかり、お互いにメリットのあるお付き合いはできません。ただ単にアップサイクルをするのではなく、関わる人々にメリットをもたらすような水準に達するまで、こだわりをもって取り組みました。
内側から輝く肌に導く
マンダリンオレンジ果皮エキスは、角層細胞にハリを与えることで角質表面を整え、真皮からの内部反射光を増やすことで肌の透明感を高める素材です。美白やアンチエイジング化粧品の効果を最大限に引き出す作用が期待できることから、医薬部外品に添加できる点にもこだわりました。弊社のマンダリンオレンジ果皮エキスは、他の化粧品成分と組み合わせると、さらなる肌の美しさを引き出す機能性素材となりました。